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道灌の山車

「七重八重 花は咲けども山吹の 実の一つだに なきぞ悲しき」

以前、六義園を訪れた際、山吹の美しさを楽しんでいたら、たまたま隣にいた見知らぬおじいちゃまが、この和歌を教えてくださいました。
そうしてお話の中で、その和歌と繋がりのある太田道灌という武将の名も一緒に教えて下さいました。

大田道灌、江戸城を築城した武将として有名ですよね。
それ以降何年も、春になり山吹の花を見る度に、その和歌と道灌を思い出してたのです。

GWに母と地元をお散歩していた時の事、ちょっとしたお祭りをやっていたので、覗いてみると
道灌の山車_e0041217_10471324.jpg
道灌の山車_e0041217_1056437.jpg


道灌の山車がありました!
ビックリ!!!こんな近場に道灌に繋がるものがあるとは。
気になっていたものって、こんな風に繋がるものなんだと本当に驚きました。

なぜ道灌の山車があったかと言うと
地元川越城の築城者が、大田道灌と、父である太田道真によるものだからだそうです。

道灌は、風流人としても知られています。
「常山紀談」によれば道灌が鷹狩りに出たとき、俄か雨が降ってきました。
そこで、近くの小屋に寄り、雨よけの蓑を借りようとしました。
ところが、その小屋の若い女性は、蓑の代わりに、無言のまま山吹の花を一枝折って差し出しました。
必要だったのは山吹の花ではなく蓑だったので、道灌は怒りました。
が後日、「後拾遺集」にある兼明親王の古歌を引用したことが分かりました。
「七重八重 花は咲けども山吹の 実の一つだに なきぞ悲しき」
(七重八重に花は咲いているが、山吹は、みの(蓑)ひとつないのが悲しい)
つまり、その女性は蓑も持てない貧しさを言葉に出せず、古歌に託したのです。
道灌は大いに恥じ入り、以来歌道にも励むようになったといいます。

この日は歴史もそうですが、物事の繋がりに深く納得した一日となりましたよ。

何となーく気になっている事って、どこかできちんと理由があるものなんですね~。







by chocolatm | 2011-05-06 23:43 | お出かけ | Comments(0)

旅行とカフェ&花が好きです♡


by ポロン
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